コロナ治療退院後 55%が2年以上後も症状 ――― 中国の国立呼吸器医学センター(要約)

2022年05月16日 11:17

Yahooニュースによりますと、中国の国立呼吸器医学センターの研究チームは、国際学術誌「ランセット呼吸器医学」に発表した論文で、コロナ治療を受けて退院した患者を2年間追跡した結果、全体の55%が2年以上後も1つ以上の症状に苦しんでいることが分かったと明らかにした。2020年1月から5月末までに武漢の金銀潭病院で入院治療を受け、その後退院した1192人を長期にわたって追跡し、このような結果を得た。ビン・チャオ教授はガーディアンに対し「私たちの研究結果は、コロナ入院患者がウイルス感染から回復したとしても、完全に健康を取り戻すまでには2年以上かかるということを意味する」と述べた。研究チームは、研究を行ったのはコロナ大流行の初期で、対象とした病院もひとつだけという限界があるため、デルタやオミクロンなどの変異株に感染した人にも研究結果をそのまま適用するのは難しいだろうと指摘した。英国日刊「ガーディアン」によると、彼らの研究は、コロナの長期後遺症(ロングコビッド)の研究の中で追跡期間が最も長い。
 コロナ患者の後遺症で最も多いのは倦怠感、筋力低下、睡眠障害などだった。患者の31%が倦怠感や筋力低下を訴えたが、これはコロナに感染していない対照群(倦怠感は5%、筋力低下は14%)に比べてはるかに高い割合だった。眠るのが難しいという人も、研究対象者の31%を占めた。研究対象者(平均年齢57歳)全体の82%は非喫煙者で、34%は高血圧の症状があった。コロナ患者には関節の痛み、動悸、めまい、頭痛も非感染者より多く見られたと研究チームは説明した。

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